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【心療内科】仕事場のうつ;非定型うつ病について

仕事時間のうつ; 非定型うつ病について

 

 仕事場などでは気分が落ち込み仕事もこなせない状態なのに、自分の興味の向く事に関しては意外にも元気が出る。怠け者の わがままのようにも捉えられかねないが、本人としてはとても辛い;そのような状態に苦しんでいる方が多くいます。一種の[環境限定のうつ状態]ともいえる 特別な病状です。
 一般にうつ病といわれる病気では、持続する気分の落ち込み、不眠、食欲低下を呈しますが、このタイプでは環境に合わせた気分の回復、いらいら、過眠、過 食など逆の症状を示します。うつ病の古典的イメージとはずれる部分が多く、本人は勿論医者も気がつきにくい病気です。若い女性に多いことが知られていま す。このようなタイプの気分の不調を示す病状として、「非定型うつ病」という概念が近年注目されています。

非定型うつ病の主な症状
 
うつうつした気分が基調としてあり、しかも次のような特徴が見られる場合、非定型うつ病が疑われます。
1)気分の上下に、反応性がある。つまり楽しいできごとには反応して気分が明るくなる。不快な事にイライラしがちである  (⇔通常のうつでは、一貫して気分が落ち込む)。
2)夕方から夜に気分の状態が悪くなる  (⇔通常のうつでは夕方より朝に気分が落ちる)
3)著しい体重増加または食欲の増加がある  (⇔通常のうつでは食欲はむしろ落ちる)
4)過眠である、朝起きれない  (⇔通常のうつのでは不眠傾向が強い)
5)身体が鉛のように重くなる

非定型うつ病の背景
1)その時の外部の評価に対して、過敏かつ従属的な人が多い
 定型のうつ病では、自分の外部にあらかじめ設定されている、「かくあるべき」、だとか「到達すべき」目標があり、それに 縛られているタイプの人が多いといわれます(融通のきかない人、完璧主義者、硬い人、などのイメージ)。非定型うつ病の場合は、定型うつとは逆に、つねに その時の外部の要求にあわせようあわせようという傾向が見られます(優等生、そつがない、いい子、などのイメージ)。たえず他者を尊重するため、幼少時に は「いい子」と大人から評価されている場合が多いといえます。
2)精神的外傷の体験
 
幼少時期〜思春期の精神的外傷(家族との死別、別離、虐待などの記憶、など)を持っている場合が多いといわれます。
3)生活リズムの乱れ
非定型うつ病の場合、生体リズムに乱れが生じていて、昼夜逆転に陥っている場合が多いといわれます。「鉛様まひ」といっ て、体が異様に重く、あたかも身体が鉛と化しているような感覚を持つことがありますが、これも生活リズムの乱れから、昼間に正常な覚醒状態が維持できない ために起こると考えられます。

 非定型うつ病の治療
1)生活の立て直し
 昼 夜逆転などの生活のリズムを乱れたままにしておくと、憂うつイライラなどの気分の不調や、体の重さといった症状がますます悪化してしまいます。まず、規則 正しい生活を心がけることが重要です。通常のうつ病では義務からの解放と休養が大切ですが、非定型うつ病では、逆に日中に目標設定的な活動をくり返す事に よる生活リズムの再構築(必ず午前8時に起きる、必ず3食をとる、など)が大切です。
2)薬物療法
 抗うつ薬、気分安定剤、抗不安薬、睡眠薬などさまざまなものが病状に合わせ処方されます。どのような薬をどのような量で、どう組合わせるかは経験のある医師でないと判断が困難です。一般に数カ月〜数年単位の投薬が必要です。
3)心理療法・認知行動療法もあります
 
上述したように、発達心理上の躓きが幼小〜思春期に認められる場合が多い病気のため、単に現在の生活管理や投薬だけでなく、過去に遡った心理療法的アプローチが必要になる場合もあります。その場合は医師だけでなく心理療法士やコンサルテ−ションの助けも必要となります。

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