オンライン診療

玉電通信

【心療内科】パニック障害

1.パニック障害とは
 ある日突然、強い不安感が、動悸・発汗・めまい・息苦しさ・吐き気などの身体的症状とともに「発作的」に出現進行する病気です。不安と身体症とは一緒になって10—20分で一気に高まります。患者さんはしばしば身の置きどころのない感じ、叫びだしたくなる感じ、その場から逃走したくなる感じなど(=パニック)に襲われます。パニック障害の患者さんでは、繰り返しこのような症状を経験するうちに、しだいに社会生活が困難になる場合も少なくありません。

2.パニックの特色:不安と身体症状の同居
 パニックの患者さんの身体症状は実に多彩です。下に診断基準を示しますが、診断基準に入っていない身体症状も多くあります。救急室に駆け付けた時の患者さんの症状は、系統だった内科の病気とみるには多彩で、血液検査、心電図などで調べても内科的異常はありません。
 また症状の多彩さと共に、身体症状と不安が相乗的に影響しあって発作が進行するのも特色です。パニック時の患者さんは、身体の症状が恐怖不安を増幅させ、不安が身体症状を増幅させるという悪循環に陥っています。そして不安のラッシュは10分程度で一気に高まります。
 パニック発作はしだいに身体症状を多彩化させながら繰り返します。発作の始めの頃は1〜2種類程度の身体症状を伴う軽い発作である場合も 多いのですが、回数を重ねるに連れ徐々に発作の内容は多彩、かつ強くなります。このためやがてパニックの患者さんはそこで発作が起こったら対処できないよ うな環境(混んだ電車や広場など)を恐れるようになり(予期不安)、社会生活が困難になります。また、この様な状態が長期に渡って続くと、徐々に二次性の うつ状態も合併するようになります。
 またパニックは他の精神的失調にともなってあらわれることも多い病気です。パニック障害を持つ人の約半数で、大うつ病性障害を合併するとの報告がありま す。その他、社会不安障害、全般性不安障害などでも高率にパニックが認められます。パニック障害は他の様々な精神疾患と組になりやすい病気といえます。

3. パニック発作の診断
 
主な症状を列挙してみます。以下の項目のうち4つ以上が突然現れ10分以内にその症状が頂点に達する場合は「パニック」が疑わしい。あなたは該当しますか?     
(1) 動悸 
(2) 発汗       
(3) 身震い     
(4) 息切れ感・息苦しさ 
(5) 喉が詰まる感じ(窒息感)   
(6) 胸部不快感・胸痛   
(7) 腹部不快感・嘔気   
(8) めまい・ふらつき・気が遠のく感じ   
(9) 周りが現実で無い感じ(現実感の喪失)・自分自身の体から離れる感じ(離人症状)
(10) コントロールを失う(気が狂う)事に対する恐怖      
(11) 死ぬ事に対する恐怖
(12) 異常感覚(感覚麻痺・うずき感)    
(13) 冷感・熱感
(14) 口渇

4. パニック障害の治療
 
生活上の注意としては、睡眠食事などに関してリズムのある生活を心がけることが基本です。刺激物特にコーヒーは発作を起こりやすくするので控えめにしましょう。 アルコールは気分をリラックスさせる面があり、一概に悪いとは言えません。しかし、長期にわたって深酒の習慣が身につくと、お酒の切れ目にパニックが起こりやすくなるとも言われています。原則お酒で気分の乱れをやり過ごすのは好ましくないと思ってください。
  パニック障害は、生活上の努力だけではコントロールがつかない場合も多い病気です。近年は従来の抗不安薬に加えて新たな薬(SSRIなど)も登場してきています。これらの薬を適宜服用することで症状が強い時期を乗り切り、その間医師のアドバイスなどで生活を整えてゆく
のが一般的です。パニックでお悩みの方はまず心療内科を受診し医師に相談するのがよいと思います。

モバイルサイト

近藤内科クリニックモバイルサイト

携帯からクリニックの最新情報をご確認いただけます。


おすすめコンテンツ

クリニック住所


近藤内科クリニック

内科・糖尿病・循環器・心療内科

東京都世田谷区上馬2-28-16

TEL: 03-3411-1310

FAX: 03-3411-6479


Copyright©Kndo Clinic. All Rights Reserved.