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【内科】花粉症

A.花粉症の日常対策
 花粉症の季節が始まりました。花粉症の治療には日常対策が不可欠です。花粉症に対する日常対策の効果は、投薬効果に匹敵するとされます。細かな日常対策により薬を避けられる、あるいは減量できる場合もあります。以下にポイントとなる点をあげてみます。

居内の花粉数は戸外の1/100程度とされます。この季節、窓の開け放し、外出はできるだけ避けましょう。
外出時にはマスク使用を。接触花粉数を約1/10に減少できます。通常のマスクでは花粉が通過しやすいため、専用のものを手に入れるとより効果的です。メガネも結膜への花粉の接触を減らし役に立ちます。コンタクトレンズはあまり好ましくありません。この季節はメガネ着用をお勧めします。
帰宅時には、衣服をはたく→手洗い、洗顔→鼻をかむ、の三者を行いましょう。いきなり鼻うがいや結膜洗浄をすると大量の花粉が粘膜を刺激する事がありますので、注意して下さい。
寝不足、お酒はさけましょう。いずれもストレスからアレルギー反応を刺激して、花粉症を悪化させます。
室内の花粉の殆どは床上に存在するため、まめな床掃除が有効です。 その際排気が遮断されているタイプが効果的です。また空中に浮遊している花粉に対しては空気清浄機の使用も役に立ちます。

B.花粉症の投薬治療
 日常対策だけでは太刀打ちできない花粉症の方は、症状緩和の薬が必要になります。幸い、眠気などを除き、花粉症の薬の副作用に深刻なものはありません。昨年までひどい花粉症だった方、日常管理では改善しない方は、早期から積極的に薬を用いる事を勧めます。

季節が始まる前の投薬開始が大切です
 花粉症の服薬の最大のコツは、症状出現前の薬の服用開始です。花粉症の症状がでてからでは薬の効果が不安定になるためです。
シーズン中の継続的な服薬が必要です
 花粉症の薬は症状を緩和しますが、土台の体質を改善する力はありません。そこで、シーズン中(一般に2-5月)は薬を継続して飲むことが必要です。抗ヒスタミン薬、抗炎症薬など土台の薬を使い、症状にあわせて適宜点鼻点眼薬、臨時の飲み薬を追加するのが原則です。
部位、症状に合わせた治療が大切です
 花 粉症といっても症状の現れる部位は、目、鼻、喉、皮膚などさまざまで、またその症状もいろいろです。部位と症状を考慮した薬の使い分けが必要です。市販の 花粉症の薬はこれら全般に過不足なく働くようになっている点で便利ですが、一定以上に症状が重い場合は的をしぼった薬の選択が不可欠になります。医師に症 状を話し、相談してみてください。

C.花粉症の薬について
 
花粉症の薬は飲み薬と眼や鼻の局所に投与する外用薬とに大別されます。
 飲み薬の代表は即効性のある抗ヒスタミン薬ですが眠気の副作用があります。眠気などの副作用のない薬(遊離抑制薬、トロンボキサン拮抗薬、抗ロイコトリエン薬など)も種々開発されています がこれらの薬は即効性がなく効果発現までに4-5日かかります。シーズン中の服薬は抗ヒスタミン剤を土台とし、症状部位を考慮して他の薬を追加する形となります。 症状増悪時の短期のステロイド剤が追加される場合もあります。土台となる抗ヒスタミン薬は多種開発されていますが効果の持続時間、眠気の強さ、症状のタイプなどから適宜医師が判断処方しています。
 外用薬には点眼薬、点鼻薬、吸入薬などがあります。抗ヒスタミン作用を持つもの、血管収縮作用を持つもの、ステロイドを含有するものなどタイプが分かれ ますが飲み薬にない特色はステロイドが積極的に用いられている点です。飲み薬でステロイドを取ると全身性の副作用が問題となりますが、局所投与の場合はほ とんど問題とならないからです。ステロイドは効果も比較的速やかなため、症状増悪時には大きな力を発揮します

D.根治療法ー減感作療法について
 一般に行われる花粉症治療はすべて対症療法ですから、治療を中断すれば元に戻ってしまいます。これに対し、花粉症を根本 からなおす治療として減感作療法が知られています。アレルギーの原因となっている物質(抗原)を継続的に微量投与し、身体の過剰反応(アレルギー反応)を 鈍らせるという方法です。しかしこの治療法は終了まで1−2年を要し、さらに有効率が半分程度、様々な副反応もあるという、限界のある治療法です。しかし、よほど症状が強く通常の処方では改善しない場合、医師に相談する価値があります。

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