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【高血圧】高血圧と睡眠時無呼吸症候群

高血圧と睡眠時無呼吸症候群

  複数の投薬治療にも拘らず、血圧コントロールがどうしてもつかないという方が時々いま す。その多くはなんらかの生活リズムの乱れからきている事が多いと思いますが、中には特殊な事情が隠れている場合があります。見過ごされがちですが、特殊 な二次高血圧等より遥かに多いのが、睡眠時無呼吸症候群です。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは?

 夜間睡眠中に無呼吸状態を繰り返し出現させる病気で、人口の2-4%の有病率とされています。「睡眠中の10秒以上の無呼吸が5回以上」で定義されています。

  主な症状としては、

日中の眠気や集中力の低下

熟眠感がない

いびきや睡眠中の息の停止を指摘された

などがあげられます。肥満の方でよく見られますが、肥満でないから安心とはいえません。顎や上気道の構造に異常がある場合等は肥満がなくともSASをおこします。

SASと高血圧、生活習慣病

 SASによる夜間の低酸素、睡眠の浅化、自律神経系のバランスの狂いなどは様々な病気の原因になると考えられます。

 実際、疫学的にもSASは高血圧、心臓病、糖尿病などの成人病の原因になっていることが近年明らかになりました。また自動車事故の重大な一因であることも分かって来ました。

 本態性高血圧の患者さんの30-40%でSASが認められるとされ、またSASの患者さんの半数以上が高血圧であるというデータもあります。主な理由として、夜間の低酸素、 浅眠により交感神経が緊張し血圧を押し上げていることなどが考えられています。 これらの患者さんの場合、血管拡張剤などを使って血圧をコントロールしてもうまくいきませんが、SASの治療により高血圧も改善する可能性があります。

 降圧薬の治療が功を奏さない高血圧の方は、夜間の呼吸状態を一度家族の方に観察してもらうといいと思います。疑わしい場合にはポリグラフ検査を受けSASの診断をすべきです。SASであればSASにあわせた生活指導で血圧コントロールが改善する可能性があります。

SASの検査:睡眠時ポリグラフ(SAS-2100)

 100 グラム程度の小さなモニターを手首に装着し、鼻カニュレ、酸素飽和度センサに接続するだけのごく簡単な検査です。一晩の記録から、呼吸状態、酸素飽和度、 心拍数などが記録されます。これを解析ソフトで分析。早い場合は翌日に答えが出ます。保険適応で、3割負担の方で概ね2000-2500円程度の検査費負 担になります。

 当院では自宅で可能な睡眠時ポリグラフ検査を実施しています(保険適応です)。
苦痛の少ない検査です。心配な方は一度調べる事をおすすめします。医師に御相談下さい。

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